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デパス(エチゾラム)と依存性/依存症の問題

デパス(エチゾラム)と精神的依存性・身体的依存性、耐性の問題

 

デパス(エチゾラム)はうつ病・睡眠障害の方なら誰でも一度は聞いたことのある抗不安薬・睡眠薬だと思います。

非常に即効性のある薬なのです、そのぶん依存性が高く、長期間にわたりだらだらと利用し続けてしまう精神依存の問題が多く報告されています。

今回はこうした依存症の問題とデパス(エチゾラム)の関係について、書いていきたいと思います。

 

 

デパス(エチゾラム)とは?

デパス(エチゾラム)はチエノトリアゾロジアゼピン系の抗不安薬、睡眠薬です。

チエノトリアゾロジアゼピン系の睡眠薬はベンゾジアゼピン系(BZ系/ベンゾ)と似た構造を持っており、デパス(エチゾラム)もベンゾジアゼピン系と同じ依存性の問題を持っています。

とくに、効果時間が比較的短く(血中半減期が短い)、それでいて非常に効果が強いデパス(エチゾラム)には精神性依存を強める要素が十分にあり、危険度が高い薬だと思います。

 

 

デパス(エチゾラム)と依存性/依存症の問題

デパス(エチゾラム)はベンゾジアゼピン系睡眠薬の多くに共通する問題、依存性の問題をもっています。

依存性・依存症は一般的に、精神的依存と身体的依存の二つにわかれるとされます。

  • 身体的依存・・・急な断薬の際に離脱症状を肉体的に示すこと
  • 耐性・・・その薬を長期間使用することで身体がクスリに慣れてしまい、より多くのクスリでないと効果がでないこと
  • 精神的依存・・・その薬がないとイライラするなど、薬に感情的に依存した状態

デパス(エチゾラム)における依存性は、身体的依存、精神的依存どちらも発生すると言われており、またその発生率も高く、しかも比較的短期間(3週間程度)でも依存してしまうことがあるということが特徴となります。

デパス(エチゾラム)は、非常に依存症を発生しやすいクスリといえるわけです。

 

 

デパス(エチゾラム)と精神的依存性・依存症の問題

デパス(エチゾラム)に限らずベンゾジアゼピン系の睡眠薬、抗不安薬の多くに共通することですが、非常に精神的依存性が高いという特徴があります。

具体的には、十分に治療が完了しており軽快しているにもかかわらず、いまやめたら元の不安定な状態に戻ってしまうのではないか、という不安にさいなまれるなどする状態です。

後に書きますが、離脱症状は多くの場合、非常につらいものです。

また、離脱症状の多くは、デパス(エチゾラム)の服用を始めるきっかけとなった睡眠障害やうつ病などの症状ににています。

ですから、デパス(エチゾラム)を飲むのをやめたり、量を減らしたから、今の辛い状態が続いているんだ、、、と考えて、また再度服用したがってしまう人が多いのです。

デパス(エチゾラム)を飲みながらずっと生きていくのでもいい・・・と考えるようなひとです。

こういう状態こそまさに精神的依存症状態であり、非常に問題であるといえます。

 

 

 

デパス(エチゾラム)は精神的依存症をおこしやすい睡眠薬

デパス(エチゾラム)はとても精神的依存性が高い睡眠薬・抗不安薬であると言えると思います。

先にも書きましたが、デパス(エチゾラム)の血中半減期は6時間程度と短くなっています。

それでいてよく効きますから、どうしても依存性を高めやすいのです。

デパス(エチゾラム)さえ飲めればよくなるのに、と考える人は多くいます。

まさに精神的依存状態だと思います。

 

 

 

デパス(エチゾラム)は身体的依存症・依存性を起こしやすい睡眠薬

デパス(エチゾラム)は身体的依存症・依存性を引き起こしやすい睡眠薬としてもしられています。

だいたい3週間程度以上になると急激に身体的依存性の問題が大きくなるとされ、ほとんどの方に離脱時の負担が発生する、非常に問題の多いお薬といえます。

デパス(エチゾラム)の使用をやめると、まず、とたんにイライラが起こりやすくなるなど感情の起伏が大きくなります。

不眠になったり不安になったりしやすくなるなど、デパス(エチゾラム)を飲み始める前の症状と同じような状態を頻発し、そのことが

「デパス(エチゾラム)をやめたら、元の苦しい状態になっちゃうんじゃないか」

「ずっとデパス(エチゾラム)と付き合いながら生きていけばいい」

などという思考・・・精神的依存性を生みやすい状況になります。

つまり、デパス(エチゾラム)の場合、精神的依存と身体的依存がリンクして過剰に向かいがちなのです。

そこが非常に危ない所だと思いまます。

 

 

 

 

デパス(エチゾラム)の依存症・依存性からの脱却のためには

デパス(エチゾラム)の依存症、依存性からの脱却はどのようにしたらいいでしょうか。

これにはいくつかの方法がありますが、多くの場合には、より効果時間が長く、マイルドな睡眠薬、抗不安薬に切り替えていくことが第一選択となります。

デパスよりも血中半減期の長くてマイルドな効き目というとジアゼパム(ホリゾン/セルシン)やメイラックスなどです。

そして、変えた後の睡眠薬や抗不安薬を徐々に減らしていくかたちです。

これについてはまたいずれ、機会があればかいていきます。

 

 

とりあえず、

デパス(エチゾラム)は依存症になりやすい薬

という点は絶対正しいと思います。

多くの国ではデパス(エチゾラム)は認可されていません。

日本独自の基準で認可されているような感じです。

できることなら、デパス(エチゾラム)よりももっと安全性の強いものを利用した方がいいと思います。

たった3週間で依存症になりかねないというのは、短すぎて難しいはずです。

非ベンゾジアゼピン系や、選択的デュアルオレキシン受容体拮抗薬のスボレキサント(ベルソムラ)なども出てきています。

そういったもので代替していけるなら、その方が絶対に良いと思います。