フルニトラゼパム(サイレース/ロヒプノール)の副作用で太った?それ本当?
フルニトラゼパムはベンゾジアゼピン系睡眠薬です。
このフルニトラゼパムを服用してから急に食欲が増して太ってしまった・・・という報告があるようです。
夜中に寝ぼけた状態でガツガツと食べてしまった
意識はあるけれど、たべることを止められなかった
・・・というのです。
でもそれ、本当にフルニトラゼパムのせいでしょうか?
フルニトラゼパム(サイレース)の副作用には食欲不振とあります・・・
食欲増進ではなく、食欲不振です。
ようするに食欲がわかない、ってことです。
本来であれば、フルニトラゼパムを飲んでも食欲には大きな変化はないはずです。
でもたまに、副作用として食欲不振がおこることが知られています。
逆に、食欲増進で太り過ぎてしまうようなことは副作用として書かれていません。
フルニトラゼパム(サイレース)以外に、なにか別の薬を服用していませんか?
フルニトラゼパム以外に、べつの薬を一緒に処方されていないでしょうか?
もしそういった同時処方の薬があるようでしたら、それが影響してしまっている可能性はあります。
特にSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)など抗うつ剤は食欲増進に繋がりやすい部分があるようです。
同時に摂取したことで相互に何かの影響を引き出している可能性はあります。
フルニトラゼパム(サイレース)の服用で太ったのでなく、むくんでいる可能性も
フルニトラゼパム(サイレース)の服用で太ったように感じている患者さんの中には、実は太っているのではなく、むくんでいるだけの場合もあります。
浮腫み(むくみ)の理由は主に肝機能低下です。
フルニトラゼパム(サイレース)を長期間にわたり使用していると、特に高齢者や他の薬剤との飲み合わせなどの状況によっては肝機能が低下する可能性があります。
そうすると、血液中に水分量の比率が多くなり、その影響で身体のあちこちに浮腫み(むくみ)が発生する可能性が高まります。
(ひどい場合には黄疸などが発生する場合もあります。)
じつはフルニトラゼパム(サイレース)によって太っているのではなく、むくんでいるだけ
という可能性もあるわけです。
しかし、ここで重要なのはフルニトラゼパム(サイレース)によって浮腫んでいる・・・というのは決して甘く見てはいけないということです。
ある意味では、太った場合の方が問題ではありません。浮腫んだ場合の方が問題です。
肝機能が低下して浮腫んでいるということは、いずれそのままにしておけば肝硬変、肝がんへと発展しかねません。
肝臓の検査をしっかりして、肝機能に配慮しながらのフルニトラゼパム(サイレース)の使用に切り替えていかねばなりません。
とりあえず、太ったように感じるというのはそれくらい怖い病気が背景に潜んでいる可能性もあるということです。
アルコールと一緒にフルニトラゼパム(サイレース)を使ってませんか?
酒類・アルコールと睡眠薬は非常に危険な組み合わせであり、何が起きるかわからない部分があります。
酒と睡眠薬を飲めば食欲が増すこともあるかもしれません。
また、フルニトラゼパムは非常に体内に残りやすい薬です。
長い間睡眠がとれるとして人気なのですが、それってつまり、体内に入ってから出ていくまでが遅いんですよね。
だから、フルニトラゼパムは服用した直後にアルコールをとったわけでなく、飲んでから数時間後にアルコールをとった場合でも思わぬ副作用が出てしまうことはありそうです。
フルニトラゼパム(サイレース)で太ったり食欲が増してしまったら?
フルニトラゼパム(サイレース)には食欲増進という副作用は書かれていませんから、思わぬ副作用や、他の薬との飲み合わせによる影響などが考えられます。
これは普通の人には対処が無理ですし、お医者さんにしっかり相談して、場合によってはフルニトラゼパムから別の薬にかえてもらうことも考えた方がよさそうです。
フルニトラゼパムはベンゾジアゼピン系睡眠薬です。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬は一般的には安全とされていますが、脳の神経伝達物質をコントロールする性格上、どうしても副作用は存在します。
フルニトラゼパムの服用にあたっては、決して素人判断をせず、自分で解決しようとしないで、おかしなことがあったらちゃんとお医者さんに相談するようにしましょう。
とりあえずフルニトラゼパム(サイレース)の使用で太ったように感じたら、主治医に相談しましょう
先ほども書いたように、フルニトラゼパム(サイレース)の使用で太るということは、副作用の内容からみるとありえません。
しかし実際に太ったようにかんじるのであれば、それはまったく別の要因が影響している可能性があります。
それは肝機能低下や肝硬変であったりする場合もあります。
血液中のイオンバランスの問題かもしれませんし、まったく別かもしれません。
とりあえず、何らかの深刻な病気が潜んでいる可能性もあります。
しっかりと主治医に相談し、最善の結果になるように調節していきましょう。