フルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)が青い理由~背景にレイプ犯罪への利用増加~
フルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)はなぜ青いか?
今回は、フルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)が青く着色されている理由と、今後において気を付けるべきことを書いていきます。
まず、フルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)について軽く説明しておきます。
フルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)とは?
フルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)はベンゾジアゼピン系睡眠薬です。
1970年代前半にスイスのロシュ社が開発した睡眠導入剤で、50年近くにわたり販売されている睡眠薬です。
フルニトラゼパムは投与量ベースでもっとも強力な睡眠薬のひとつとされており、主に入院患者など、管理されている環境で使われることが前提となっています。
しかし、一般向けの処方もされているのが現実で、この乱用による問題が大きくクローズアップされてきました。
フルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)による問題
フルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)は離脱症状のキツさなどが知られており、なかなかやめられず連用になりがちなことが問題になっています。
また、連用した場合の依存症がおきやすいことも問題になっており、乱用のリスクが高い睡眠薬として、世界中の多くの国で規制薬物の指定を受けています。
(たとえば、アメリカでは規制物質スケジュールⅣ、週によってはスケジュールⅠであり、海外旅行時には持ち込みが非常に難しくなっています)
また、こうした強い薬品であるフルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)は、デートレイプドラッグとしても利用されてきた歴史があり、そのことが青い色と大きな関係を持っています。
デートレイプドラッグとして悪用されたフルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)
フルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)はアルコールとともに使用することで、前後の出来事を健忘しやすくなることが知られています。
このことを利用して、フルニトラゼパムをアルコール飲料などに混ぜて飲ませるデートレイプの手口が横行。
被害者は前後の意識がないので、何をされたのか、その前に何をしていたのかを忘れてしまい、被害を受けても通報できない、警察も立件できない、といったことが起きてしまいました。
フルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)は無味無臭無色ですからアルコールなどに混ぜてもわからない、その特性が悪用されたのです。
デートレイプを避けるため、フルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)を青く着色
こうしたデートレイプ被害を避けるため、行政および業界団体はフルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)を青く着色し、飲み物などにいれれば青く変色するように改良しました。
これが、フルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)が青い理由ということになります。
ただ、問題は最初から青い飲料には全く効果がないところ・・・
デートレイプを受けないためには、青い色の飲み物は避けるべき~フルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)
上記に書いた通り、フルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)は悪用を避けるために青く着色されました。
しかし、最初から青い色の飲み物は、青く着色されても睡眠薬が混ざっていることがわかりません。
つまり、デート中に変なものを飲まされないためには、青い色のものは最初から避けておいた方がいいということです。
これはすべての女性に必要な知識だと思います。
いかがでしたでしょうか。
フルニトラゼパム(ロヒプノール/サイレース)は決して悪い薬ではないのですが、それを乱用する人々も少なからずいるのが現実です。
自分の身は自分で守るという意識を持ち、しっかりとした危機管理をしていきたいものです。