口が臭う、口臭がキツい~パキシル(パロキセチン)の副作用と対策~
一般的には広く知られていないと思うのですが、
パキシル(パロキセチン)を服用している方が悩む副作用のひとつに、口臭があります。
実際のところパキシル(パロキセチン)服用に伴う口臭を副作用に含めていいかどうかはわかりませんが、実際に口臭が酷くなって困っている人は多い・・・と思います。
今回はこのパキシル(パロキセチン)の服用によって口臭がきつくなる理由の説明と、その対策について書いていきたいと思います。
パキシル(パロキセチン)服用によって口臭がひどくなる理由~抗コリン作用~
以前、下の記事でも書いたことなのですが
口のなかが乾く、口喝~パキシル(パロキセチン)の副作用と対策~
パキシル(パロキセチン)にはセロトニン再取得阻害のほかに、抗コリン作用といわれる効果があります。
抗コリン作用のある薬は、神経伝達物質のアセチルコリンが結合する部位のなかでもムスカリン受容体への結合を邪魔する効果が強く、副交感神経の抑制を通じて唾液の分泌量を減少させる効果があります。
この抗コリン作用によって唾液が減少すると、口の中の細菌のバランスが崩れ、嫌気性の細菌が増えることになります。
パキシル(パロキセチン)服用で口臭がひどくなる理由~唾液減少でバクテリア増加~
パキシル(パロキセチン)を飲むと抗コリン作用によって口の中が渇くことは上で説明しましたが、そうなると活発になるのがバクテリアです。
特に唾液の減少とともに嫌気性の細菌が大幅に増加し、これがバイオフィルムを口中につくりあげ、ねばねばぬたぬたした臭いの素になります。
パキシル(パロキセチン)服用で口臭がきつくなる理由~バクテリア増殖でインドールなどが産生~
口臭の原因になる化学物質はインドール、アミン、アンモニア、揮発性硫黄化合物などです。
これらを作り出すのが、先ほど書いたバクテリア、特に嫌気性細菌であります。
またこれらに、パキシル(パロキセチン)など薬品を服用することによる代謝成分の滲み出たものが混ざりこみ、薬を服用した人に特有の、なんともいえない臭いにおいを発することになるのです。
パキシル(パロキセチン)服用時の口臭対策は?~ガム~
パキシル(パロキセチン)を服用していると抗コリン作用で唾液が減少し、口が渇き、嫌気性バクテリアが増殖し、インドール、揮発性硫黄化合物が増加する・・・と書きました。
ということは、口臭対策はこのどこかを切ればいいわけです。
個人的に、一番簡単な手段は、「ガムを噛むこと」だと思います。
もちろん、砂糖などが含まれていないガムを噛むことがいいと思います。
また、甘味料などを取りすぎると腹を下す可能性がありますから、味がなくなったあともくちゃくちゃと噛むことをお勧めします。
顎を動かし噛むことで唾液をだすことができますから、これでだいぶ口臭はなくなると思います。
パキシル(パロキセチン)服用による口臭対策~はみがき~
もちろん、歯磨きも有効です。
この時には、舌苔(舌にまとわりついたバイオフィルム)をとるために、舌の表面も優しくこすってあらってあげると良いです。
舌の表面はざらざらしていますが、汚いニオイの素はそのざらざらの場所にたくさんたまっています。
強くこすると傷めてしまうので優しくこする必要がありますが、ちゃんと洗えば臭いもだいぶ消えると思います。
自分でも気づくほどに気持ちの悪いパキシル(パロキセチン)による口臭
上手く対処して快適な生活を営んでください。